診療のご案内MEDICAL
もの忘れ・認知症について
もの忘れについて

もの忘れには、良性健忘と呼ばれる加齢によるものと、認知症によるもの、また、病気やストレスの影響によるものなどがあります。
当院では「もの忘れ」の原因を早い段階で発見して、適切な治療につなげられるように、専門医による診察やMRIによる画像検査などを用いて総合的に診断・治療をおこないます。
以下のような症状にお心当たりがありましたらご相談ください
- ものの名前が思い出せない
- しまい忘れや置き忘れが多い
- 同じことを繰り返すようになった
- 怒りっぽくなった
- 何をする意欲も無くなってきた
- 物事を理解する能力が衰えてきた
- 大切なもの( 財布やクレジットカードなど)をよく失くすようになった
ご家族のこんな症状にお気づきの方もご相談下さい
- 何度も同じ質問をしてくる
- 慣れた場所で道に迷う
- しまい忘れや置き忘れが増えた
- いつも何かを探している
- 趣味やテレビに対して興味を示さなくなった
- 以前より怒りっぽくなった
- 財布や通帳などを盗まれたと騒ぐことがある
- 映画やドラマの内容を理解できない
もの忘れの種類
良性健忘
加齢による年齢相応の「もの忘れ」なので、心配いりません。
軽度認知機能障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)
軽度認知機能障害(MCI)とは、加齢による「もの忘れ」と認知症の中間段階のようなものです。
軽度認知機能障害(MCI)の人は、将来必ず認知症になるとは限りませんが、放置すると、認知機能がさらに低下していき、5年間で約50%の人が認知症へと進行すると言われます。
ですが、軽度認知機能障害の段階で適切な治療をおこなうことで、本格的な認知症が発症するのを防いだり、遅らせたりすることができる場合があるので、軽度認知機能障害(MCI)と診断されたら、早めに治療を受けるようにしましょう。
認知症
認知症は、障害によって脳の機能が低下し、記憶障害や思考への影響が見られる疾患です。
以前は「痴呆(ちほう)」とも呼ばれていました。
認知症はいくつかの種類にわけることができますが、その中でもっとも多いのはアルツハイマー型認知症で、全体の約60~70%を占めています。
アルツハイマー型認知症は病気の経過とともに症状は徐々に進行していきます。
発病の初期には病気の進行を遅らせることができる薬もあり、薬が良く効く方は、症状が改善して行くように見える場合もあります。
当院では症状に合わせて、適切なお薬の処方をおこないます。
認知症の種類
認知症は、約60~70%はアルツハイマー型認知症で、約20%は脳血管型認知症、これで9割を占めるといわれます。
アルツハイマー型認知症
アミロイドβ(ベータ)などの特殊なたんぱく質が脳に蓄積し、神経細胞が壊れて減ってしまうために、脳の神経が情報をうまく伝えられなくなり、機能異常を起こすと考えられています。
また、神経細胞が死んでしまうことによって、脳そのものが萎縮し、脳の指令を受けている身体機能も徐々に失われていきます。
アルツハイマー型は、認知症のなかでも一番多いタイプで、男性よりも女性に多く見受けられるのも特徴です。
脳血管型認知症
脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など、脳血管性の疾患によって、脳細胞が酸欠になり、神経細胞が死んでしまうことによって発症するタイプの認知症です。
レビー小体型認知症
レビー小体(神経細胞にできる特殊なたんぱく質)が脳の大脳皮質(物事を考える場所)や、脳幹(生命活動を司る場所)にたくさん集まり、情報がうまく伝えられなくなるため発症する認知症です。
前頭側頭型認知症(ピック病)
前頭葉と側頭葉が萎縮することによって起こるタイプの認知症です。
若い人にも、発症が見受けられます。
画像検査によるアルツハイマー診断
アルツハイマーの早期診断には、MRI検査での画像診断が有効です。
MRI検査では、はっきりと目に見える症状のない時期から病気による脳の変化(萎縮)を知ることができます。