手術・治療のご案内TREATMENT
骨接合術について
骨接合術とは
骨折の手術療法のひとつ
ギプスや副木固定による保存療法では癒合が困難な骨折に対して、金属製のプレートやネジなどを用いて、⾻折部を直接固定させます。
早期離床、早期の日常生活への復帰が可能
骨接合術は保存療法と比べ、早期離床、早期の日常生活への復帰が可能というメリットがあることから、ご高齢の方が骨折した場合、QOL(生活の質)の向上を第一に考えた治療として、用いられることが多いです。
手術について
手術は、感染を予防するため、熟練した執刀医が短時間で確実におこなうので安心です。
手術の流れは下記の通りです。
麻酔してから切開
局部麻酔、または全身麻酔をおこない、皮膚を切開します。
整復
骨折してずれた部分を正しい位置に戻す「整復」をおこないます。
固定
インプラントと呼ばれる⾦属製のプレートやネジなどを使って「⾻接合術」をおこない、⾻折部を固定します。
骨接合術の主な種類
骨接合術は、体内で固定する方法の「ピンニング」「プレート固定」「
ピンニング | Kワイヤーという針金を用いて骨折した部位をつなげて固定する方法で、「骨が折れてずれてしまった」というような、単純な骨折の場合によくおこないます。 |
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プレート固定 | プレートやネジを用いて、骨折した部位を固定する方法で、主に関節や関節近くの骨折の場合におこないます。 |
髄内釘固定 | 骨の中心部に金属製のロッドを打ち込んで固定する方法で、主に上腕骨、大腿骨、脛骨など大きな骨の骨幹部を骨折した場合におこないます。 |
創外固定 | 身体の外側からピンやワイヤーで固定する方法で、主に複雑骨折や粉砕骨折、関節部の骨折の場合などにおこないます。 |
合併症について
手術前に主治医から、十分にご説明させていただきますが、稀に以下のような合併症が発生します。
- 感染症(患部の腫れ、痛み、発熱といった症状)
- 固定した部分のずれや別の部位を骨折(術後の転倒)
- 筋力低下や関節拘縮(術後の身体活動)
手術後のリハビリについて
早い段階でリハビリを開始することが重要
骨折の治療は、「整復」「固定」「リハビリテーション」の3つの過程からなり、術後の安静期間が長いと、QOL(生活の質)が大きく低下してしまうこともあるので、骨接合術の後は、なるべく早い段階でリハビリを開始することがとても大切です。
手指、肩、肘などの関節の場合は、動きが悪くなってしまうことを予防するために、手術後すぐにリハビリを開始することが多いです。
股関節の場合は、手術翌日から車椅子への移乗が可能になり、術後2~3日から歩行訓練を開始します。